アーユルヴェーダ
『アーユルヴェーダ《ススルタ》大医典』
の出版を賞讃する富山県国際伝統医学センター
医師・医学博士 上馬場和夫
「アーユルヴェーダ」は、欧米を中心にして現在世界的に注目されてきている。なぜなら、現存する「世界最古の伝統医学」というばかりでなく、現代医学も手に負えない病気の治療や健康の維持増進(抗加齢医学)に関する理論と方法を細かく理論的に教えてくれることが認識され始めたからである。 特に、「アーユルヴェーダ」の外科学の隆鼻術や帝王切開は、現代医学が「アーユルヴェーダ」から学んだとも言われている。さらに、「クシャーラ・スートラ」という痔瘻の手術は、現代医学でも難治なクローン病の痔瘻にも有効性が示されるなど、肛門外科専門医も驚くものである。また、「マルマ」という手術で傷つけてはいけない点(ツボ)に関する知識は、現代外科的には興味深いものであろう。「マルマ」を逆に、マッサージすることで、精神的な効果が得られるとも言われている。
この『アーユルヴェーダ≪ススルタ≫大医典』が、多くの医療関係者に、最も古い「アーユルヴェーダ」の知識を与えることで、最も新しい医学の発展に寄与することを信じるものである。