アロマコロジー

 

香りの記号論,アロマコロジーの本,表紙写真

香りの記号論
――香りの心的エネルギーの世界

J・シュテファン・イェリネク著/狩野博美訳/A5判上製207頁/
税込2100円/ISBN4-89007-129-6 C0070

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アロマコロジーは厳格な意味での科学である。それは再現性のある実験により検証でき、量的な用語で再現され得て、その統計的有意さが測定可能な諸関係の明確化を追究する。個々の事例をあげることで足りるとするものではない。」
はじめに アロマコロジーの定義 より

ヒトが香りをまとう本当の意味とは?ドイツ香料メーカー・ドラゴコ社の元社長であり、著名な香り学者である著者が解き明かす香りの心理学的メカニズムとロマコロジーの展望と未来!

検索語:アロマセラピー、香水、アロマコロジー、匂い、香り、嗅覚、知覚、科学的、心理学、,実験、定量化、数値化、研究、化学、生理学、医学、メカニズム、作用機序、概観、概説、レビュー、測定、数値、統計、処理、根拠、エビデンス、論文、学術、レファレンス、書誌情報、ドイツ語、英語、海外文献

 

香りの記号論――香りの心的エネルギーの世界

もくじ

序文――フレグランス、臭い、香り
はじめに―― アロマコロジーの定義

第1章 香りの心理学的効果とそのメカニズム

作用のメカニズム
ーー1 準薬理学的メカニズム
ーー2 意味論的メカニズム
ーー3 快楽状態メカニズム
ーー4 精神治療学的メカニズム(偽薬メカニズム)
物質に関連したメカニズム
ーー1 特殊性(specificity)
ーー2 強さ
ーー3 人間に関連して
ーー4 刺激に関連して
ーー5 外的要因について
メカニズム:制御するための含意
ーー香気物質と匂いによる人間への影響メカニズム
実験上の証拠
揮発性天然精油の作用実例
結論

第2章 記号としての香り

現存在の記号としての匂い
過去の存在の記号としての匂い
状況の記号としての匂い
永久的特性の記号としての匂い
同一性の記号としての匂い
集団への帰属の記号としての匂い
4つの意義レベル
ーー1 生物学的レベル
ーー2 原型的レベル
ーー3 文化的レベル
ーー4 個人的レベル

隠し事の記号としての香り
具体性の記号としての匂い
記号と美学

第3章 複雑で人工的なコミュニケーションのための記号としての香水

「私をよく見て!私に好意的であって欲しい!」
「私を愛して」
「私は洗練されている」
「私は流行にそっている」「私は流行にはのらない」
特別なメッセージ
男性と香水
香水の心理力学的作用

第4章 香水のパラドックス

人間の身体と衣服についた香り
ーー匂いの除去(脱臭)
ーー賦香

製品への賦香
ーー1 香りとブランド商品
ーー2 匂いの作用のメカニズム
ーー3 行動の再評価

空間におけるにおいと香り
ーー1 意図しない匂い
ーー2 望まれる匂い
展望

第6章 化粧品と香水類における陽性および陰性偽薬効果とその意義

科学的決定論モデル
効用要素としての幻想
ーー1 自分にとってなにか良いことをする
ーー偽薬(プラシーボ)の効果
ーー2 他人を快くさせる
ーー3 象徴的効用

測定不能な要素による測定可能な効能
陰性偽薬効果
結論

第7章 人間のフェロモン:香りづくりの新機軸となるか

科学的データ
ーー1 コプリン
ーー2 Δ
16-アンドロステン類
ーー3 ヴォメロフェリン類

フェロモンと記号化学物質
香りづくりと関連する「フェロモン」という言葉の問題点
フェロモンか?記号化学物質か?:研究戦略
広告宣伝文の科学的証拠
ーー1 Δ16-アンドロステン類や特定されない作用剤を含む香水類
ーー2 ヴォメロフェリンの科学的根拠

提案:活性部分
結びとして

第8章 アロマコロジー:現状概観

本考察の範囲
匂いと大脳の電気的働き
ーー1 喚起された電位
ーー2 随伴陰性反応(contingent negative variation)
ーー3 脳波
ーー4 生理的効果
ーー5 心臓収縮時の血圧
ーー6 微振動
ーー7 末梢血管収縮
ーー8 心拍数
ーー9 皮膚電気抵抗作用(EDA)
ーー10 皮膚の電位レベル
ーー11 瞳孔の拡大/収縮
ーー12 驚愕反射(startle probe reflex)
研究室設定状況下での行動の変化
ーー1 注意を持続しての作業遂行
ーー2 注意保持作業の反応時間
ーー3 潜伏睡眠
ーー4 学習と想起
ーー6 創造的課題の解決
ーー7 曖昧な刺激の評価
ーー8 様々の認知作業への影響
匂いと睡眠
現実生活のあり方における行動の変化と匂い
ーー1 買い物行動への影響
ーー2 ギャンブルへの影響

気分/情緒変化の直接的測定
ーー1 ストレスと不安の減少
ーー2 さまざまな気分の変化
ーー3 健康認知への効果
ーー4 条件づけられた気分の変化
検討
ーー1 快楽の大事さ
ーー2  認知と非認知のメカニズム
ーー3 刺激と効果についての綿密な定義づけの必要性
ーー4 天然精油、合成香料、調合フレグランス
ーー5 被験者たちの性質
ーー6 アロマコロジーとアロマセラピー
ーー7 機械と限界
結論

訳者あとがき
参考文献


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