変質者の罠から子どもを守る法――35秒で子どもはだまされる,表紙写真

『変質者の罠から子どもを守る法
35秒で子どもはだまされる!


キャロル・コープ 著 弓削 俊彦 訳 / A5判並製 224頁 /
税込2100円 / ISBN4-89007-102-4 C0037 
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「弁護士,心理学者,作家であるキャロル・コープさんは、専門分野から,そして母親の立場から、子どもを罠から守る知恵と体験を具体的に説明する。(中略) 

   この他、子どもが被害を打ち明けたとき,子どもの悩みが分かったとき、などどう対応していったらよいか、心理学者、母親の立場から、指導の仕方を説明している。 教師や保護者には格好の指針になるだろう。」 
     「教育情報」  他の書評を読む

  「私はできることなら、こうした本を書きたくはありませんでした。大多数の方がたと同様に、私もこれまで、子どもに対する「性的虐待」や「性的犯罪」を、話題にすることは避けてきました。

   私は一人の親であり、心理学の教師でもありますが、そうしたことについて、何らかの知識が必要であるとは思っていませんでした。私の子どもにかぎって、そのようなことは起こるはずがないと思っていたのです。私の周囲では起きるはずがないと・・・・・・。

   しかし、事件はここでも起きました。実際、それはフロリダ州ホームステッドにある、わが家のすぐ近所で起こったのです。(中略)

  その男はグループの少年に対する性的犯罪行為を認め、さらに、その実数は二十七人にもおよぶことが判明したとことでした。(中略)

  私は自分の子どもがすでに成長していて良かったと思いました。そしてその時、この本を書かなければならないと決心したのです。

  「子どもたちを安全に守る」という、親としてもっとも重要な務めに取り組まれるに当たって、本書をご利用いただければ幸いです。専門家によれば、児童の保護は年を追うごとに困難になっているとのことですが、それは、何も対策がないということでは決してありません。
 
  自分の子どもを守るために、あなたにできることは沢山あります。本書では、そうした具体例を説明したいと思っています。」はじめに より
  

変質者の罠から子どもを守る法 35秒で子どもはだまされる! 

もくじ

はじめに ― 著者からご両親へ 

第1章 変質者のタイプとその見分け方 

激増する子どもへの性犯罪 
すべての子どもが犠牲になりうる
理解者をよそおい相 手のスキにつけ込む「仲良し」タイプ 
「行きずり」の犯行は残虐 
「この人にかぎっ て……」が怖い 
 変質者にとって「子ども」は活力源 
 子どものポルノは犯罪の媒体 
 新たな手口 ー インターネット 
 変質者に悔悛はない 
 変質者の見分け方 
 変質者を子どもに近づけないためには

第2章 狙われやすい子どもとは 

すこやかな感情を破壊する性犯罪 
被害は子どもや家族にとどまらない 
「満たされな い子ども」が狙われる 
「タッチ」の区別を教える 
親切がアダに…… 
性教育の失 敗も一因 
被害に遭わないためのガイドライン

第3章 変質者の罠 ー その手口と予防策 

子どもは35秒でだまされる 
「マナー」と「犯罪」のジレンマ
プレゼントという罠
パ ーティーやアルバイトも罠の一つ 
年長の子どもには手の込んだ手口を選ぶ 
もっと も狡猾な手口 ― インターネットでおびきよせる 
インターネットは「仮面舞踏会」のよ うなもの 
インターネットにルールをつくる 
「仲良し」タイプの犯罪は成功率が高い  
底知れぬたくらみ 
「子どものセックスの輪」 
「遊び」から「セックス」へ 
親 の役割と対策

第4章 何をどう教えるか 

怖がらせずに「危険」を教える 
「情報」と「戦略」をもって 
できるだけ簡単に整理 して 
年齢、成熟度、ニーズに合わせて

子どもへの基本的な安全ルール
他人と話をしないこと。「他人」とは「知らない人すべて」のことである
親の許可がなければ誰にもついて行ってはならない
誰かが近づいてきたら「イヤ!」と言って逃げる
緊急の場合には信頼できる大人にだけついていくこと
所在を常に親に知らせておくこと
ひとりで外出しないこと ― グループ行動をしよう
危険察知の本能に従うこと
秘密は危険のもと ― 親への秘密は持たせないこと

予防のためのキー・コンセプト

子どもには自分の身体のプライバシーを守る権利がある
もしも誰かがこの権利を侵害しようとしたら、子どもは大声を出して親に知らせなければ ならない
もしも誰かがこの権利を侵害した場合、それは子どもの落ち度ではない
善良に見える人間でも悪事をはたらく可能性がある

親の愛情と関心は十分か 
警戒本能を大切にする 
「親愛の情」を食いものにする変質者

自分で身を守るための訓練法
「コントロール・ゾーン」を理解させるために
緊急事態が起こった場合 
誘拐は子ど もの落ち度ではない 
子どもの悩みに敏感に対応する 
子どもが被害を打ち明けたと き 
結論を急がない

第5章 子どもが被害を受けたとき ― 親はどう対応すべきか 

「子どものせい」にしてはいけない 
すぐ警察に連絡を 
「同情」と「支持」が大切 
すぐに対応すべきこと 
緊急時のチェックリスト1 子どもが性的被害を受けたと考えられる場合 
手がかりとなる子どもの行動の変化 
裁判の場に参加させるべきか 
子どもが行方不明になったらどうするか
緊急時のチェックリスト2 子どもが行方不明になった場合

第6章 子どもをどう守るか ― 情報公開と司法行政 

「個人の自由」と子どもの「権利」
私たちに必要なもの 
性犯罪者を社会復帰させるべきか 
性犯罪者の情報公開 
子どもの権利はどうなる 
重要な身元のチェック  
「教育」こそ最良の予防策 
あなたにできること 
地域がもっとも必要としているものは何かを問いかけてみる 
子どもを守るために積極的にかかわろう


おわりに―お礼の言葉 

付録―緊急時のチェックリスト 
子どもが性的被害を受けたと考えられる場合 
子どもが行方不明になった場合 
資料

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「狙われやすい子には理由があった…
変質者から子どもを守るために書かれた本書。変質者の見分け方、巧妙な手口などが具体的に記されている。本書は小さな子供はだれでも好奇心旺盛で人を信じやすく、犠牲者になる可能性があるという。」
「プレシャス」

「著者の本業は弁護士。心理学者,作家,1児の母でもある。『子どもを守るべきだ』の立場から、親がどうすべきかを懇切ていねいに説いている。恐らく万国共通の部分が多く、日本人にも違和感はない。」 
    「毎日新聞」 

「子どもに対する性犯罪が増加する中、好む好まざるにかかわらず読んでおきたい翻訳本が出た。(中略)・・・被害者にどんな支援システムが必要なのかといった情報を提供している。 また、変質者の見分け方や,ねらわれやすい子どものタイプ、基本的な安全ルールを子どもにどう教えるか、さらに,子どもが被害を受けた時の親の対応法など、具体的なアドバイスが盛り込まれている。」
   「教育医事新聞」

「・・・最近の日本は以前の『水と安全はただ』の時代からは予測もできないほど、安心して住めない国になってしまっている。それだけにこうした本が必要となってきている。(中略) 何事もなく成長できるのは、ある意味でラッキーなのかもしれないが、予防策はできるだけの範囲でしておいた方がいい。 本書は子どもとの会話のパターンも収録されており、参考になる部分が多い。」
    「教育新聞」

「本書は,子どもの生活圏から見た変質者の見分け方と予防策を示した本だ。(中略) 多くの専門家に取材しており、説得力がある。しかも家族や地域、学校などの対応の仕方や、被害者にならないための具体的なアドバイスをたくさん示していて、わが国にも十分適応する。保護者たちの参考になる本だ。」
    「アサヒタウンズ」

「本書は、『変質者のタイプとその見分け方』『狙われやすい子どもとは』『変質者の罠・その手口と予防策』など全六章で構成。子どもとの会話から,具体的対策を導き出し、適切な助言を与えてくれている。」
     「TODAI 灯台」

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