噛み合わせ人間学
歯学博士 正井良夫 著 / 四六判並製 223頁 /
税込1478円/ ISBN4 89007-056-7 C0077〔ご注文はこちら〕〔出版案内表紙へ戻る〕
[歯科関連書籍へ戻る]「本書は(中略)、人間の側に立って「噛む」ことを考えようとしたものである。分断された医療の一つの架け橋となり、歯科周辺医学の時代を私たち歯科医自身が深く認識して、この問題に取り組む必要性を強く訴えたいのである。
人間は部分としてではなく、人間全体として、社会生活を営む個人として存在している。それを生かすことが医療の使命だと、私は思っている。」序章より
「長年顎関節症の臨床に取り組んできた著者が、顎関節症を診断と治療を中心に分かりやすく解説。口と体と心の健康を描出している。」
「MODERN MEDICINE」 他の書評を読む噛み合わせ人間学
もくじ
序章 歯科周辺医学の幕開け
第一章 顎関節症とは何か
1急増する第三の歯科疾患
多彩な自覚症状
医療の分断が問題
2大人から子どもまで
子どもの成人病
噛まなくなった生活習慣
歯の悪さがストレスに
「歯」と脳の発達
立体的な「歯」のシステム
3顎関節症の原因と治療
正確な原因を知ること
顎関節の構造と機能
異常の見わけ方
半数が歯が原因
一般的な治療法
第二章 噛み合わせ人間学
1噛むということ
ことばとしての意味
2噛み合わせ
多い偏側噛み
硬いもの中心に
3正しい噛み合わせ
噛み合わせの条件
治療も原因
4悪い噛み合わせ
ほとんどは後天的
位置で見わける
5下顎の位置
指で確かめてみる
乳児期から
6咀しゃくと下顎運動
下顎で噛んでいる
美と健康を保つ
咀しゃく筋の働き
噛み合わせがくずれると
7現代人の噛み合わせ
ふえた乱ぐい歯
すでに老化現象が始まっている
歴史的にみた日本人の顎
噛み合わせを時代的にみると
第三章 噛み合わせと健康
1噛み合わせと健康
調和のとれた噛み合わせ
正しい位置にもどす
健康をそこなう因子
潜在的な能力を発揮させる条件
2噛み合わせと姿勢
噛み合わせがズレると
噛み合わせとからだのバランス
噛み合わせの異常がひき起こすさまざまな症状
3噛み合わせと表情
表情はボディランゲージ
解放された表情
表情筋が顔をつくる
4噛み合わせとスポーツ
安定する姿勢を保つ
噛み合わせが好成績を生む
5噛み合わせと長寿
人生八十年の歯
長寿を願った「歯固」
基本は正しい噛み合わせにある
第四章 噛み合わせの治療
1噛み合わせの実態を知ること
ふえる子どもの脊椎側湾症
”噛めない”あなたへのメッセージ
”噛んでいる”ことと”噛めている”こと
2コンピュータグラフ(シロナソグラフ・アナライジング・システム)
咀しゃく能力を数値化
3診査・診断と治療
模型による診査
顎関節運動を立体的に診る
シロナソグラフ
治療計画
4症例から
さまざまな治療法を試みたが
自分のデータが学会で発表された
子どもの頃からガタガタだった顎
長い間苦しんだことが嘘のよう
血圧まで正常にもどった
第五章 からだのバランス考
1脊柱とからだのバランス
脊柱で決まる
バランスを失う要因
2姿勢の人間学
二本足で立つ弱点
湾曲によって補う
緊張型は不健康
脊柱の構造
悪循環を断つ
3頸椎の働き
神秘に満ちた頚椎
バランスの支点
咀しゃくとの関わり
第六章 口とからだのプライマリ・ケア
1人間の医学へのアプローチ
自分に関心を持つ
セルフコントロール
2口の科学
口は医学の導入部
口は最大の感覚器官
3口とからだのプライマリ・ケア
過去からの脱却
イメージングを高める
4口とからだと心の健康開発システム
健康観を顕在化
臨床を体系的に
5総合人間学としての歯科治療
M式歯科診療システム
口の健康体系
二十一世紀は噛み合わせの時代
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[歯科関連書籍へ戻る]「各章ごとに詳細な説明図がついて、興味をましているが、特に第四章『噛み合わせの治療』における、コンピューターを使った咀しゃく能力の数量化、咀しゃく運動状態のシロナソグラフ等はひときわ内容が深い。臨床例もすこぶる平明で参考になる。 歯科と医学の接点という歯科医学の新たな課題にも一石を投じた必携の書とはいえるだろう。」
「日本歯科新聞」