遠赤外線

 
遠赤外線暖房の時代,表紙写真

遠赤外線暖房の時代

佐々木久夫○ 著 日本住宅環境医学会○ 編
税込1575円
ISBN4-89007-155-5 C2060 / A5判変形並製 201頁

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「……遠赤外線は皮膚表面で吸収されやすく、皮膚のごく表面しか温めない。
  しかし、生体は、皮膚表面で温められた熱を、体液循環および伝導を通して、
表皮から皮下組織へ、そして筋肉層から内臓および骨内へと徐々に時間をかけて
(時間をかけないと必要な熱量は与えることはできない)深部へ伝え、
体内温度を一様に上げていくメタボリックなシステムを有している。
  その結果、人は芯から温まったという実感を得ることとなる。しかも、
遠赤外線の熱源はそれほど高温ではないため、「穏和」に感じるのである。」
(本文より)

 

遠赤外線暖房の時代

もくじ

第一章 光の誕生と生物の進化
		光の誕生
		太陽の光は核融合から生まれる
		地球に届く光のスペクトル
		生命の誕生と光
		生命誕生のドラマ
		機能を獲得していく生物
		進化が「脳」をつくりだした
		光は「エネルギー」である
		光は「情報」である
		光と感覚情報―松坂と松井の対決
		人類の登場
		アフリカ脱出
		農耕のはじまり
第二章 天然の火・人工の火
		火の発見
		火をはじめて見たのは誰か
		誰が人間に火をもたらしたか
		火の神話
		火の信仰
		根源的なるものの探究―「土・水・火・風」
		火の本質は「熱」―化学的解明への幕開け
		人工の火をともす
第三章 暖房の発達と設備の変遷
暖房とは何か
採暖から暖房へ―暖房の変遷
暖房器具と設備
   囲炉裏(いろり)
   火鉢(ひばち)
   炬燵(コタツ)
   行火(アンカ)・湯湯婆(ゆたんぽ)
   懐炉(カイロ)
   壁付暖炉
   ペチカ
   オンドル・カン
   ハイポコースト
ストーブ
   石油ストーブ
   ガスストーブ
   FF式ファンヒータ
   電気ストーブ
エアコン
   エアコンの原理
   エアコンの問題点
床暖房
遠赤外線放射暖房
   遠赤外線放射暖房の利点
画期的な「遠赤外線放射(輻射)床冷暖房」システム
   床放射冷暖房システムとは
   床放射冷暖房の効果
   設備上の利点
   建築上の利点

第四章 室内環境と健康

快適にはなったが
ライフスタイルの変化
室内汚染の要因
室内空気汚染と生体のバリアーシステム
室内汚染物質の健康への影響
  ・一酸化炭素
  ・窒素化合物
  ・タバコの煙
     肺ガン
     慢性気管支炎、肺気腫
     目立つ肺気腫の増加
     受動喫煙
  ・アスベスト
  ・ラドン
  ・ホルムアルデヒド
  ・カビ
     カビによるぜんそくは治りにくい
     カビが原因の疾患
  ・ダニ
     死骸やフンがもっとも強い
  ・ぜんそく予防の掃除メニュー
  ・室内環境対策
温度・湿度による影響
エアコンによる呼吸器の病気
  換気の悪い屋内の空気は呼吸器疾患の源
  換気装置肺炎
  加湿器熱
  気管支ぜんそく
  シックビル・シンドローム
化学物質過敏症
レジオネラ―「在郷軍人病」
ペットとアレルギー
  ネコの毛づくろいには気をつけろ
暖房の質と健康
  従来の暖房方法の欠点
  温風暖房と輻射(放射)暖房
  輻射暖房と健康
第五章 遠赤外線とは何か
赤外線の発見
紫外線の発見
電磁波とは何か
遠赤外線作用のメカニズム
  分子の振動と赤外線吸収
  共鳴・吸収のプロセス
  遠赤外線の作用
  放射特性と吸収特性
  超密度加熱
  NMRからの解析
  遠赤外線利用のヒント
遠赤外線に関する「法則」
遠赤外線利用の経緯
  「赤外線」から「遠赤外線」へ
  「ムーンライト計画」の一環として
遠赤外線利用の現状
  加熱・乾燥分野での利用
  農水産分野での利用
  医療
  暖房
  サウナ
  食品調理・加工
  センサー
第六章 遠赤外線暖房の時代
「快適さ」の要因
「最適効果温度」とは
体温のバランス
皮膚の温度受容
温度変化と皮膚血流
局所加温による血管反応
全身加温による皮膚血管反応
温熱刺激反応
熱の伝わり方
  対流
  伝導
  放射(輻射)
暖房の遠赤外線効果
遠赤外線の暖かさの本質
遠赤外線暖房の有効波長
遠赤外線の生体に対する効果
遠赤外線の安全性
遠赤外線暖房の意義
		参考文献
		あとがき