未来を愛する 希望を生きる
共拓型社会の創造をめざしてるうてる法人会連合 編著/A5版並製375頁
税込2625円 / ISBN4-89007-157-1 C0030
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「日本福音ルーテル教会は、1893年に佐賀において宣教活動を始めました。そして、聖書の教えるとおりキリストの愛を実践するため、福音を宣べ伝え(伝道)、人材を育て(教育)、困難に直面する人々とともに歩む(福祉)働きが各地で生まれたのです。それぞれの働きが、共通の使命を担ったのでした。
今日、それらの働きを運営する組織は、法制度によって、宗教法人、社会福祉法人や特定非営利活動法人、そして学校法人等に分けられています。しかし、そこに流れている精神は、人に仕えることを喜びとする「キリスト者の自由」の実践であり、イエス・キリストの御心そのものです。そこで、法制度の制約を乗り越え、共通の使命を協働して達成するために、2002年5月に九州学院において、「るうてる法人会連合」を結成致しました。連合は、それぞれの組織の特性を高め、独自性を尊重しながら、連帯と協働によって、新たな歩みを始めようとする試みです。
本書は、制度もなく、資源や財源も乏しく、かつ今以上に偏見が根強くあった時代に、人々の叫びを聞き、おもわず駆け寄り、共に生き、神の愛を述べ伝えた教会、そして先駆者の歩みの意味を問い直すことを目的にしています。そしてさらに、現在の働きを検証し、存立基盤であるキリストの愛の意味と実践を問い直そうとしています。
暗闇の時代と言われる今だからこそ、「るうてる法人会連合」に集う組織、個人の使命と役割を確認し、協働することが求められているのです。」はじめに より
未来を愛する 希望を生きる もくじ
はじめに /
第一部 理論編 /
1 社会福祉の展開に見るルーテル法人の伝統と強み 阿部志郎 [聞き手]市川一宏
/2 キリスト教社会福祉実践の過去、今、そして未来 [座談会]江藤直純 ・ 森 一弘 ・ 関 正勝 ・ 市川一宏
/3 現代の障がい者福祉 ルーテル学院大学 教授 西原雄次郎
/4 老いて生きる歩みと寄りそう ルーテル学院大学 学長 市川一宏
/5 弱き歩みを支え、成長を見守る ルーテル学院大学 講師 高山由美子
/第二部 実践編 /
6 関東大震災からのよみがえり――東京老人ホームとベタニヤホーム前史 /
6-1 高齢者と寄りそって生きた80年・東京老人ホーム 社会福祉法人東京老人ホーム 理事長 内海 望
同 常任理事 深澤孝寿
ルーテル学院大学 学長 市川一宏
/6-2 子ども、親、そして地域とともに明日を拓く・ベタニヤホーム 社会福祉法人ベタニヤホーム 施設長 長畦すめる
ルーテル学院大学 助教授 加藤 純
/7 人の痛みを自分の痛みとして 社会福祉法人千葉ベタニヤホーム 理事長 中島康文
同 旭ヶ丘母子ホーム 施設長 友田直人
/8 デンマーク牧場・福祉村構想 宗教法人日本キリスト道友会新霊山教会 牧師 白川道生
同 デンマーク牧場こどもの家 施設長 松田正幸
/9 ディアコニアを生きる――釜ヶ崎・日雇い労働者の町での喜望の家30年の歩み 宗教法人日本福音ルーテル教会釜ヶ崎ディアコニア・センター喜望の家 牧師 秋山 仁
同 職員 園田克也
/10 主に抱かれて―婦人会の願いを込めて 社会福祉法人るうてるホーム 総合施設長 坪山 孝
/11 障がいを持つ一人ひとりの子どもの個性を磨く・光の子学園 社会福祉法人光の子会光の子学園 施設長 竹藤 望
/12 戦争と子どもたち
――慈愛園とのかかわりをとおして平和園が目指す「いと小さき者」への代弁者としてのはたらき社会福祉法人別府平和園 施設長 大石義信
/13-1 「慈愛園」創立86年の魅力 社会福祉法人慈愛園 理事 潮谷愛一
ルーテル学院大学 学長 市川一宏
/13-2 次世代につなぐ高齢者福祉事業 社会福祉法人慈愛園パウラスホーム 施設長 内田栄二
/13-3 クリスチャンワーカーとしての愛と奉仕 社会福祉法人慈愛園熊本ライトハウス・のぞみホーム 施設長 島村保夫
/14 神の家族・広安愛児園の歩み 社会福祉法人キリスト教児童福祉会広安愛児園 元園長 野口健夫
同 園長 山口邦久
同 こどもL.E.C.センター 施設長 白鳥 哲
/15 共に生きる歩み 日本福音ルーテル保谷教会 原田積夫
/16 スモールワン、小さな歩み NPO法人スモールワン 理事長 中本秀行
同 理事 中本睦美
/17 わたしを呼べ、わたしはあなたに答える 社会福祉法人あゆみの家 総合施設長 田口道治
/18 ただ仕える者となって 社会福祉法人修光学園 理事長 森 昇
/19 愛の普遍化 社会福祉法人サマリヤ 理事長 兼間道子
/20 柳井の地に落ちた「一粒の麦」 NPO法人ふれあいショップ・一粒の麦 店長 小泉百合子
/21 「重荷を分かち合って」自立の道を歩む 社会福祉法人心促協会心促福祉作業センター 所長 田内 豊
/22 「止まり木として」――ルーテル作業センタームゲンの歩み ルーテル作業センタームゲン 代表 佐野卓志
日本福音ルーテル松山教会 牧師 加納寛之
/23 一歩の歩み 日本福音ルーテル下関教会 信徒 村田幸二
日本福音ルーテル教会 事務局長 松岡俊一郎
日本福音ルーテル教会 牧師・あゆみの家 職員 落合成光
/24 日本福音ルーテル久留米教会「小鳩の会」 日本福音ルーテル久留米教会 牧師 小副川幸孝
/25 障がいを持つ人たちと歩んで 社会福祉法人レインボーハウス 施設長 鶴 順子
/26 共に泣き、笑う「希望」の場所 社会福祉法人グループ・ラム地域生活支援センターラム 施設長 安井仁美
/27 「小羊会」―「弱き者」への共生 社会福祉法人慈愛園 理事 潮谷愛一
/28 今日の医療と福祉、宗教の本質をもとめて 医療と宗教の会 世話人代表 岡安大仁
/第三部 総括編 /
29 日本福音ルーテル教会における社会福祉事業 ルーテル学院大学 名誉教授 石居正己[一]
日本ルーテル神学校 校長・ルーテル学院大学 教授 江藤直純[二]
/30 ルター神学と社会福祉実践 ルーテル学院附属ルター研究所 所長 鈴木 浩
/31 信仰から愛へ―ルターの神学に根ざして ルーテル学院大学 名誉教授 石居正己
/あとがき 施設概要一覧
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